コルトー/ショパン:幻想即興曲/1933年録音

ショパン:即興曲第4番 嬰ハ短調「幻想即興曲」作品66

アルフレッド・コルトー:1933年7月5日録音

今もてその価値を失わない演奏と録音であり、その価値はさらに長きにわたって失われることはないでしょう。
本当な「永遠に失われることはない」と書きたいのですが、あまり軽々に「永遠」などと言う言葉は使わない方がいいでしょうから、控えめに「さらに長きにわたって失われることはない」にとどめました。

それにしても、30年代の録音とは信じがたいほどの音質です。
ただし、面白いなと思うのは、同じ「即興曲」の中でも一番の人気曲である「幻想即興曲」だけがパチパチノイズの量が多いのです。
さすがに、これだけの人気曲ともなれば「未通針」に近いSP盤というのはあり得ないのでしょう。

コルトーの演奏と言えば、真っ先に思い浮かぶのは内田光子の言葉です。
彼女はコルトーの演奏に対して「テンポ・ルパートの何たるかを彼ほどに知っている人はいない」と述べていました。
そして、彼の演奏を聞くたびに「この助平親父」と思うのですが、それでもその魅力には抗しきれないみたいなことを話していた記憶があります。

音楽というのはやはり歌わなければ魅力は半減します。
しかし、どのように歌わせるかというのは、その人の中にどれだけの音楽力(おかしな言葉ですが)があるかにかかってきます。

最近は一つのミスタッチも無しにあっさりと(無表情に)仕上げるのが美徳のように思っているピアニストが多いのですが、聞き手の側からすればアンナショパンを本当に好んでいるんでしょうかね。

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