メンゲルベルク 指揮/ヘンデル:「アルキーナ」組曲/ニューヨーク・フィル

ヘンデル:「アルキーナ」組曲, HWV 34

ウィレム・メンゲルベルク 指揮 ニューヨーク・フィルハーモニック 1929年1月14日~16日録音

「Alcina」はオペラでは「アルチーナ」となっているのですが、そこからの抜粋で作られた組曲では「アルキーナ」とスコアに表示されているので、この読み方が一般的だそうです。
ヘンデルと言えばオラトリオであって、彼のオペラ作品は今となっては省みられることは少ないようです。

しかし、そんな不遇なヘンデルのオペラ作品の中にあって、この組曲はまだしも演奏機会があるようです。

このオペラの主役である「アルチーナ」とは「狂えるオルランド」に登場する魔女のことで、どんな恋人がいてもそれを忘れさせてしまうほどの超絶的美人ということになっています。
そして、そのアルチーナはその美貌でもって多くの騎士をたぶらかしては恋を楽しみ、そしてその恋に飽きてしまうと今度はその男達を動物に変身させて飼い殺しにするという恐ろしい存在として描かれています。

この物語は多くの作曲家のインスピレーションを刺激したようで、多くのオペラの題材となったようです。
ヘンデルもまたこの物語を素材として、さらには踊りのシーンもたくさん入れ込んだオペラに仕上げています。