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ブルッフ:ヴァイオリン協奏曲第1番 ト短調 作品26

ピエール・モントゥー指揮 (Vn)ユーディ・メニューイン サンフランシスコ交響楽団 1945年3月27日録音

一部のサイトでは録音が非常に悪いので論評以前の問題とバッサリ切り捨てているのを見受けました。そして、それは実際にそうなのでしょう。
その方は「Biddulph LAB129」の復刻盤CDを俎上に上げておられます。

それに対して、こちらはRCAがリリースしたモントゥーのボックス盤を音源にしています。
聞いてもらえば分かるように、論評以前の酷い録音どころか、驚くほどの高音質です。はっきり言って、モノラル録音完成期の50年代中庸の音質は間違いなく確保しています。

それでは、どうしてこのような事が起こるのかと言えば、おそらくは「Biddulph LAB129」の方は非常に状態の悪いSP盤から復刻をしたのに対して、RCAの方は本家であるが故に保存状態のよい金属原盤が残っていて、そこから復刻したからでしょう。
しかし、この事は深刻な問題を引き起こします。

とりわけ、私のようにパブリック・ドメインとなった歴史的音源を紹介しているサイトを運営しているものにとっては心しなければいけない問題です。
言うまでもないことですが、粗悪な音源から平気で復刻盤のCDをリリースするような極悪レーベルには注意しないといけないと言うことです。そして、この一事だけで、「Biddulph」は極悪レーベルとしてのレッテルを貼ってもいい資格を有していると言えそうです。まあ、「極悪」は言い過ぎかも知れませんが(^^;、それでもこのレーベルで「音が悪い」時は注意したっほうがいいかもしれません。

何しろ、そんな事で演奏家に対する評価を根本的に誤ってしまったならば申し訳ないからです。
言うまでもないことですが、こういう優れた復刻盤で聞けばメニューインのヴァイオリンは未だ衰えることのない見事なものだと言うことがよく分かるからです。

そう言う意味では、やはり本家本元のメジャーレーベルがきちんとした形で復刻盤をリリースする義務があるのかも知れません。

1件のコメント

  1. この録音は1945年のSPレコード発売以来、LPもリリースされず、2014年のモントゥーRCAアルバム・コレクション(40CD)が本家による初CD化です。
    1996年発売のBiddulphレーベルのSP板起こしは貴重な存在でした。

    Biddulph LAB129の解説には下記のプロデューサーズ・ノートが掲載されています。
    “The dimness and occasional distortion of sound in the Bruch concerto is due to defects inherent on the original shellac discs. The performance was recorded on film and later dubbed onto metal masters for manufacturing 78 rpm discs. This recording process was later deemed unsuccessful and eventually abandoned.”

    本当にフィルム録音方式のせいかどうかは分かりませんが、(このCDの)音質が劣悪なことは明記されていました。

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