モントゥー/ダンディ:交響的変奏曲「イスタール」/サンフランシスコ交響楽団

ヴァンサン・ダンディ:交響的変奏曲「イスタール」 作品42
ピエール・モントゥー指揮 サンフランシスコ交響楽団 1945年1月27日録音

これもまた珍しいダンディの作品です。
そして、この作品について調べていて気づいたのですが、ジャン=リュック・タンゴー指揮 ロイヤル・スコティッシュ・ナショナル管弦楽団によるCDの内容が、モントゥーの初期録音と重なるのです。

  1. 交響曲第2番変ロ長調 作品57
  2. 交響的変奏曲「イスタール」 作品42
  3. 歌劇「フェルヴァル」第1幕への序奏

つまりは、モントゥーが最初期に録音したダンディのマイナー作品がそっくりそのままこの一枚に収められているのです。
おそらくは偶然だと思うのですが、それがモントゥーへのオマージュだとすれば随分と粋な行いだと言えます。

なお、この「イスタール」とは古代アッシリアの叙事詩に基づく音楽のようで、古代メソポタミアで崇拝された豊穣・性愛・戦争のくつ女神イシュタールを標題化しています。
とは言え、聞けば分かるように標題性をもった交響詩ではなくて、タイトルのように変奏曲として構成されています。