サン=サーンス:「動物の謝肉祭」より「白鳥
」
(Cello)ピエール・フルニエ:(P)ジェラルド・ムーア 1946年9月13日録音
チェロのレパートリーというのはそれほど広くないので、名の通ったチェリストであればあるほど同じ作品を何度も録音をすることになります。
それは、フルニエもまた同様で、このチェロの有名作品をいったい何回録音したことでしょうか。
ただし、聞く方にしてみれば新しい録音フォーマットが登場すれば、少しでもいい音で聞きたいので再録音を期待してしまうことになります。申し訳ないとは思うのですが、それを我が儘とも言い切れないのでしょう。
そうなると、いささかレアな興味ではあると思うのですが、伴奏を務めるピアニストに目がいくことになります。
普通は伴奏ピアニストなどと言うものはほとんど視野の外にあるのですが、それが「ジェラルド・ムーア」となると興味をひかれずにはおけません。
フルニエと言えばその気品溢れる音楽が評価されるのですが、このムーアの上品さはそんなフルニエにはピッタリのピアノです。
まさに「フランスのノーブル」をサポートする「イギリスのジェントル」と言うところでしょうか。
1946年の録音なのですが録音のクオリティが非常に高いのも有り難い限りです。