カール・ベーム/ティル・オイレンシュピーゲルの愉快な悪戯/シュターツカペレ・ドレスデン

R.シュトラウス:交響詩「ティル・オイレンシュピーゲルの愉快な悪戯」

カール・ベーム指揮 シュターツカペレ・ドレスデン 1940年録音

20世紀の初め、このオーケストラはリヒャルト・シュトラウスのために存在していたと言っていいほどの存在でした。

このオーケストラが初演したリヒャルト・シュトラウスのオペラは「サロメ」「エレクトラ」「ばらの騎士」という超有名作を含む9作品にのぼります。
さらに、そう言う貢献に感謝したのか、シュトラウスは「アルプス交響曲」をシュターツカペレ・ドレスデンに捧げられているのです。

そして、ベームとシュトラウスの関係については今さら言うまでもありません。ベームは戦後もこのオーケストラと組んで数多くのシュトラウス作品を録音しています。
しかし、不思議なことに、戦前のドレスデン時代にはベームはそれほど多くの作品を録音していません。

その意味では、この「ティル・オイレンシュピーゲルの愉快な悪戯」は貴重な録音です。
戦後には失われてしまった古き良きドイツの伝統を身にまとった指揮者とオケによるリヒャルト・シュトラウスです。