カール・ベーム/ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第4番/(P)ヴァルター・ギーゼキング

ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第4番 ト長調 作品58

カール・ベーム指揮 (P)ヴァルター・ギーゼキング シュターツカペレ・ドレスデン 1939年録音

「マックス・シュトルーブ」とのヴァイオリン協奏曲で感じたような「きしみ」は全く感じません。あれは間違いなく「こんなヴァイオリニストを押しつけやがって!」と思いながら録音にのぞんだはずです。
それと比べれば、ベームにとってギーゼキングは共演者としては申し分のないピアニストでした。

なので、結果として申し分のない演奏と録音に仕上がっているのですが、シュトルーブの時のようにあれこれ思いをめぐらせる余地もないと言うことになります。
基本的に練習と言うことをしない人であり、演奏や録音に関してもやる気のあるときとそうでないときの落差が大きいのがギーゼキングという人なのですが、ここではやる気に満ちた素晴らしい演奏を繰り広げています。

そして、それを支えるベームもまた覇気に満ちた若々しい音楽でそれに応えています。
しかし、そう言う演奏を聞きたいのならば、もっと新しい時代の「音のいい録音」がいくつでもあります。

若い頃のギーゼキングは、新即物主義の旗手と言われる後年のスタイルとは真逆の、やりたい放題をしているときもあるのですが、ここではそれは表に出ていません。
期待をしたのですが、ここでは「悪い方」の「「やる気」が出てしまったのかもしれません。


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