クーレンカンプ/ブラームス:ヴァイオリンとチェロのための二重協奏曲/シューリヒト指揮 1947年録音

ブラームス:ヴァイオリンとチェロのための二重協奏曲 イ短調 作品102
カール・シューリヒト指揮 (Vn)ゲオルク・クーレンカンプ (Cello)エンリコ・マイナルディ スイス・ロマンド管弦楽団 1947年録音

この録音もシューリヒトの指揮であり、そこに盟友とも言うべきマイナルディが加わった貴重な「記録」とも言うべき録音です。
マイナルディとクーレンカンプはエドウィン・フィッシャーとコンビを組んで「E.フィッシャー・トリオ」として活動していました。ですから、この二重協奏曲でも二人の息は見事なまでに一致していて、シューリヒトの指揮もこの二人の邪魔をしないように伴奏に徹しています。

ちなみに、クーレンカンプは1948年9月に40度の高熱があったにもかかわらず演奏会でバッハの無伴奏を演奏したことが災いして、その2週間後にこの世を去ります。
僅か50歳でこの世を去った偉大なヴァイオリニストを偲んで追悼演奏会が行われたときにエドウィン・フィッシャーはバッハのコラール前奏曲「おお人よ、汝の罪の大いなるを嘆け」とベートーヴェンの最後のハ短調のソナタを演奏しました。

そして、フィッシャーは告別の辞として 「明確さへの欲求が君の最後の3年間に最高の完成美をあてたのである。」と述べています。
おそらく、この「明晰さへの欲求」こそが、ヨアヒムからの流れを汲んだドイツ系ヴァイオリニストのアイゼンティティだったのでしょう。

あくまでもゆったりとした歌心を大切にするマイナルディとの掛け合いはミスマッチのように見えて、意外と息が合ってるのが聞き所でしょうか。


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