シューリヒト/エロイカ/ベルリンフィル 1941年録音

ベートーベン:交響曲第3番 変ホ長調 作品55「英雄」

カール・シューリヒト指揮 ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団 1941年録音

ドイツグラモフォンによるスタジオ録音です。
ですから、第1番の方もドイツグラモフォンによる録音だったのでしょう。
第1番に関してはあまり詳しいことは分からなかったのですが、こちらの方は1941年9月27&29日録音と言うことが分かりました。

ナチスとシューリヒトの関係はあまりよくなかったのですが、それでもユダヤ人を追放し、迫害していくことによってドイツの音楽界は人材が払拭していました。
おそらくは、そういう事情もあって、内心はこころよく思わないもののシューリヒトを起用せざるを得ない事情もあったのでしょう。

ただし、演奏の方はシューリヒトにしては随分「重い」感じが拭いきれません。
既に紹介してある37年盤に対して「颯爽」という言葉を呈したのですが、こちらを聞き直してみれば、対象となる41年盤が遅すぎて、重すぎたのでした。

そして、この「重さ」からは、思うに任せぬ己を取り巻く状況への鬱屈のようなものが感じ取れるような気がするのです。

シューリヒトはドイツのメジャーなオーケストラとの共演を重ねながらも、それでもそのポジションは最後までヴィースバーデンという田舎町の音楽総監督どまりでした。
地位は人を作るとも言いますから、未だこの時期は雌伏の時だったのかも知れません。(続く)


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