ヴァルヒャ/J.S.バッハ:ライプツィヒ・コラール(4)1950年録音

J.S.バッハ:さまざまな手法による18のライプツィヒ・コラール(4) BWV 664-668

(Org)ヘルムート・ヴァルヒャ 1950年録音

このコラール集はベルリン国立図書館収蔵されている「P211」という味も素っ気もない分類番号が付された楽譜帖に記されています。

この楽譜帖は総ページ数が106という大部のものなのですが、年代の記入が一切ないので、それらの作品の成立年代については様々な研究が為されてきました。
楽譜帖の用紙の質から1727年から30年にかけて使われたものであるとか、筆跡の研究から同じ楽譜帖に後から書き加えたモノもあるだとか、実に賑やかです。

しかし、間違いがないのは、晩年のバッハが自分の作品をもう一度整理してまとめ直し、もしかしたらきちんとした形で出版されることを期待していたかもしれないと言うことです。このコラール集の一つ一つの作品のクオリティの高さは、そう言うバッハの選別と手直しが加わっているからだと言えそうです。

しかしながら、眼の病とそれに対する誤った治療によって命が尽きてしまったために、中途半端な形で楽譜帖だけが残ってしまったのかもしれません。
繰り返しになりますが、この一連のオルガン・コラールは一つ一つがどれも素晴らしくて、どれを聴いても心に染み込んでくるような名曲ばかりです。

また、ヴァルヒャの演奏も今から見れば何の変哲もない演奏のように聞こえるのですが、同時代のオルガン作品の演奏などと較べてみれば、それはロマン主義的に歪曲されていたバッハを救い出した演奏でした。
このあたりのことは、歴史という縦軸の中で位置づけてみないと、その大切なことを見落としてしまう誤りを犯すことになります。

  1. J.S.バッハ:Allein Gott in der Hoh’, BWV 664(「いと高きところには神にのみ栄光あれ」に基づくトリオ)
  2. J.S.バッハ:Jesus Christus, under Heiland, BWV 665(われらの救い主なるイエス・キリストは)
  3. J.S.バッハ:Jesus Christus, under Heiland, BWV 666(われらの救い主なるイエス・キリストは)
  4. J.S.バッハ:Komm Gott Schopfer, heiliger Geist, BWV 667(来ませ,造り主なる聖霊の神よ)
  5. J.S.バッハ:Vor deinen Thron tret’ ich, BWV 668(汝の御座の前にわれはいま進み出で)

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