J・シュトラウスII世:ワルツ「美しく青きドナウ」作品314
ヘルベルト・フォン・カラヤン指揮 ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団 1946年10月30日録音
10月30日に、カラヤンは一気にという感じでシュトラウス・ファミリーのワルツを録音しています。録音した作品は以下の通りです。
- J・シュトラウスII世:ワルツ「芸術家の生涯」作品316
- J・シュトラウスII世:ワルツ「美しく青きドナウ」作品314
- J・シュトラウスII世:喜歌劇「ジプシー男爵」序曲
- J・シュトラウスII世:「皇帝円舞曲」作品437
- J・シュトラウスII世:ポルカ「浮気心」作品319
- ヨハンII世&ヨゼフ・シュトラウス:ピツィカート・ポルカ
いかに小品とはいえ、これだけの数を一日で録音してしまうというのは大変だったと思われます。しかしながら、その演奏の完成度は決して低くはありません。
カラヤンの美質の一つというか、最大の美質は、この「完成度」の高さだと思うのですが、それはもう、この時期から明らかだったと言うことです。
そして、この翌日にワーグナーのマイスタージンガーからのアリアを2曲をハンス・ホッターと録音して、この半ばアンダー・グラウンド下での録音を終了させています。
カラヤンがレッグとのコンビで次の録音に取り組むのは、演奏禁止処分が正式に解除された47年10月以降になります。
その意味でも、これは、最後の最後に「売れ筋」の曲目を一気に確保しておこうとしたレッグの狙いが透けて見えるような気がするのは私だけでしょうか。