カラヤン/モーツァルト:フリーメイソンのための葬送音楽/ ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団 1947年12月録音

モーツァルト:フリーメイソンのための葬送音楽 ハ短調 K.477

ヘルベルト・フォン・カラヤン指揮 ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団 1947年12月13日録音

カラヤンの演奏禁止措置は公式には47年10月に解除されたらしいです。
ウィーンフィルとの演奏会は彼が終生愛したブルックナーの8番で再開されたらしいのですが、戦後のカラヤンの評価を確定したのは12月20日に行われたベートーベンの第9のコンサートだったようです。

しかし、さらに調べてみると、カラヤンはそのコンサートの前にベートーベンの第9を録音しているのです。
録音クレジットを調べてみると、1947年11月3~6日,12月10~12日&14日録音となっています。

実に念入りに録音を行っているのですが、それはまさに12月20日のコンサートに向けた入念なリハーサルとも言えるものだったようです。
普通は、コンサートに向けて入念にリハーサルを行い、そしてコンサートが終わってから手早くレコーディングをするのが普通なのですが、それだけ、カラヤンにとってもレッグにとっても12月20日のコンサートは重要な意味をもったのでしょう。

そして、このフリーメーソンのための音楽は、そう言う第9の録音の合間を縫って録音されています。
リハーサルがわりに録音を行うというのはレコード会社にしてみれば何とも無駄な時間の使い方なので、少しでもその無駄の穴埋めをしたかったのでしょう。