ベートーベン:序曲「レオノーレ」第2番 Op.72a
アルトゥーロ・トスカニーニ指揮 NBC交響楽団 1939年11月25日録音
1937年にNBCはトスカニーニのために、彼専用のオーケストラを組織します。それが有名なNBC交響楽団なのですが、おそらくはその両者の関係が深まってきて、トスカニーニ自身も自信を深めたことで、1939年にベートーベンの連続演奏会を企画します。
- 1939年10月28日
交響曲第1番
交響曲第3番「英雄」
フィデリオ序曲 - 1939年11月4日
交響曲第2番
交響曲第4番
レオノーレ序曲第3番 - 1939年11月11日
交響曲第6番「田園」
交響曲第5番「運命」 - 1939年11月18日
エグモント序曲
交響曲第7番
七重奏曲Op.20 - 1939年11月25日
レオノーレ序曲第1番
交響曲第8番
レオノーレ序曲第2番 - 1939年12月2日
交響曲第9番『合唱』
振り返ってみれば、この年の9月にはナチス・ドイツがポーランドに侵攻して第2次大戦が始まっていた時期なのですが、アメリカは未だ参戦もしておらず、戦争の影も全くさしていなかったのでしょう。
一度は引退を考えていたトスカニーニも、このオーケストラとであうことでやる気を蘇らせたようで、まさに一世一代の熱演が実現しています。
僅か一ヶ月半という短い期間にこれだけのレベルの演奏を実現したことに、未だ衰えをみせないトスカニーニの凄みを感じます。