ワルター/ワーグナー:ラインの旅

ワーグナー:楽劇「神々の黄昏」プロローグ ジークフリートのラインの旅

ブルーノ・ワルター指揮 The British Symphony Orchestra 1932年4月録音

The British Symphony Orchestra(ブリティッシュ交響楽団)については詳しい記録があまり残っていないようです。
1904年に創設され、ワルターやワインガルトナー、オスカー・フリートなどとも録音を残し、活発に活動を行っていたようなのですが、おそらくは第2次大戦が始まった翌年には活動が途絶えてしまいます。おそらく、戦争の影響によって解散してしまったと思われるのですが、それも詳しいことは伝わっていないようです。

このワルターとの録音を来限りでは、ワルターの指揮によく応えてかなり濃いめの表情を実現しています。そして、ともすればニュートラルで中性的な響きを特徴とするイギリスのオケとは少し雰囲気が違うような気がします。
もちろん、たった一つの録音でオケの性格を云々するのは早計に過ぎるのですが、それでもかなり面白い演奏に仕上がっているのは、このオケの貢献も大きいと思われます。

録音も1932年とかなり古いのですが、この時代のものとしては極上の部類にはいると思われます。