ハイフェッツ/フォーレ:ヴァイオリンソナタ第1番

フォーレ:ヴァイオリンソナタ第1番 イ長調 作品13

(Vn)ヤッシャ・ハイフェッツ (P)エマニュエル・ベイ 1936年2月10日録音

エマニュエル・ベイというピアニストについて少し調べてみたのですが、どうにも詳しいことは今ひとつ分かりません。
残っているのは、この30年代にハイフェッツの伴奏者として、この時代としてはかなりまとまった録音を残していると言うことです。そして、後年の研ぎ澄まされたような(取り澄ましたような?)ハイフェッツとは違って、いささかやんちゃ坊主風に演奏しているハイフェッツに対して見事にあわせきっているように聞こえると言うことです。

例えば、この作品でもヴァイオリンの独奏を導き出す序奏部分でのピアノは出過ぎず引きすぎず、実に上手いものだなと思わせてくれます。
そして、そう言う枠組みの中で、ハイフェッツもまた思う存分にイマジネーションを広げています。
これが、後年のブルックス・スミスとの共演になると随分大人になっています。

もちろん、それはザッハリヒカイトが全盛を極めた時代の風もあったのでしょうが、もう一つ伴奏者との関係性もあったのかもしれません。
もちろん、それは二人の伴奏者の力量の違いというのではなくて、何が何でもアンタにつけますからという姿勢がエマニュエル・ベイからは感じられるのに対して、スミスの場合は「共演者:と言う雰囲気が強いのです。
そして、それもまた、ベイとハイフェッツが録音したときは、ヴァイオリンが主でピアノが従という捉え方をしていた時代のなせることだったのかもしれません。

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