クナッパーツブッシュ/ブラームス:交響曲第3番

ブラームス:交響曲第3番 ヘ長調 作品90

ハンス・クナッパーツブッシュ指揮 ベルリンフィルハーモニー管弦楽団 1944年9月9日録音

1944年1月12日にベルリン・フィルハーモニー・ザールが空襲で破壊されます。ベルリン・フィルはその後もベルリン市内でコンサート活動を続けるのですが、ついに8月1日にバ-デン・バーデンに避難します。
これはその避難先で行われた放送録音で、前日にはブルックナーの4番が録音されています。

まるで断末魔の悲鳴のように音楽は始まるのは、クナッパーツブッシュ故のデフォルメと言うよりは時代がもたらした表現でしょう。この戦時中における異常な音楽表現と言えばフルトヴェングラーが思い出されるのですが、こういうクナッパーツブッシュの録音を聞くとそれは何もフルトヴェングラーだけの専売特許ではなかったことが分かります。

なお、この録音では第1楽章の中間部に何かを叩きつけるような音が入っています。
その音の正体はよく分かっていないのですが、高射砲の音が混ざり込んだものではないかという説もあります。

この時期のバーデン・バーデンは連合国の空爆も受けることなく平穏な状態だったのですが、その様な地域でも戦争の影響は日増しに強まっていたのかもしれません。

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